「何もしない」という勉強法。

久しぶりに、曇り空で涼しくなりました。

 

過ごしやすい気温で、

お外に出るだけで嬉しくなりそうです。

 

 

午後からは、お天気も下り坂となるそうです。

お家で、ゆっくり過ごしながら、お勉強も進めていきましょう。

 

 

時には、「何もしない」瞬間を作ることが学びにもつながります。

 

お子さまが、ご自宅にいるときなどに、

何をやるでもなく、ボーッとしている、ということは、ないでしょうか。

 

そんな様子を見ると、

「大丈夫なのだろうか?」と心配に思うかもしれません。

 

 

もちろん、夏のこの時期、

室内が暑すぎると、熱中症などの危険性もあるので、

そういった健康面については注意が必要です。

 

ですが、もし、お子さまの体調が悪いわけではない場合、

 

この「ボーッとする」時間が、

実は、学ぶ力を高めることにも繋がっているのです。

 

 

 

何もしていないようでいて、

お子さまは、いろいろなことを考えていたりします

 

例えば、

 

壁の模様を見て、そこにある「平行」な線を観察していたり、

 

時計の秒針が、文字盤の上をぐるぐる回っている様子を見ていたり、

 

外を走る車の音に耳をすませていたり、

 

窓から差し込む光が、当たっている右脚が温かくなっているのを感じていたり、……

 

 

こうした、それぞれの「体験」が、

後々、学校での授業を通して「知識」になっていきます。

 

 

逆に、こうした「体験」なくして、

教科書の情報だけを詰め込もうとしても、なかなかうまくいきません。

 

学校のお勉強であっても、

それを自分の中で体系化していくためには、

それまでに、たくさんの体験をして、その体験に意識を向けておく、ということが大切です。

 

 

 

お子さまが、はたから見て「ボーッとしている」ように感じる時、

「あえて、(注意をそらすような)声をかけない」ことも必要です。

 

その時に、学びが進行しているかもしれないからです。

(お子さまが、何かの遊びに熱中している時も、同様です。)

 

 

 

お子さまが一人でいるときに、

動画を見せていれば安全安心、というふうに思いがちですが、

 

実は、こうした動画コンテンツによる刺激が、お子さまから「無」の時間を奪っている

とも考えられるかもしれません。

 

 

家にいるときは、四六時中テレビがついている

(つまり、意図的にテレビを「見る」のではなく、テレビを見せられている状態にある)

 

あるいは、お子さまがタブレットを使って動画コンテンツを見放題にしている

 

こういった状況は、

お子さまの学びを考えたときに、大きな障害となりえます。

 

 

(もちろん、テレビ番組や動画コンテンツにも、学びにつながるものが多数あります。ですから、動画を見ること自体を否定しているわけではありません。

ただし、時間を区切って、「意図して見る」ことが大切です。)

 

 

お子さまの「無」の時間を大切にしていきましょう。

 

そして、もちろん、

お母さま、お父さまも。

 

「何もない」時間を、意図的に作るようにしてみてください。

 

 

やるべきことがたくさんあると、

ついつい、1日を「予定」で埋め尽くしてしまいがちです。

 

睡眠時間と同様に、

「のんびり過ごす」時間を、あえて、作ってみることで、

 

結果的に、「オン」の時間の密度が増して、

加速度的に、ものごとが捗ることに、気づくかもしれません。

 

 

だまされたと思って、

ぜひ、一度やってみてください。

 

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藤田和彦