ご家族でもできる「学習につながるゲーム」

週末、いかがお過ごしでしょうか。

 

明日から11月です。

また、心機一転、有意義な日々を、過ごしてまいりましょう。

 

 

今日は、小学生向けの、楽しめるゲームをご紹介します。

 

 

「○秒を測ろう。」

 

<用意するもの>

・ストップウォッチ(スマホのアプリでも可)

・メモ用紙

 

たったの、これだけです。

 

 

ゲームの流れとルール

①参加者の中で、ゲームに取り組む「順番」を決めます。

(最低2名から、その場にいる何名でも、取り組むことができます。)

 

②順番を決めたら、その順番で、ストップウォッチを使って、決められた秒数を測ります。

「10秒」「20秒」「30秒」「60秒」などがおすすめです。

 

③秒数を測る時に、ストップウォッチの時間表記は、見えないようにします。

つまり、自分の「1秒の感覚」をもとに時間を測ります。

 

④ストップウォッチを止めたら、表示されている時間をメモします。

 

⑤目標の時間との「差」を計算します。

たとえば、「10秒」を測ろうとした時の結果が「9.64秒」だったら、時間の差は「0.36秒」ということになります。「10.71秒」なら、時間の差は「0.71秒」です。

 

⑥秒数を変えるなどして、順に繰り返します。

事前に「3回勝負」「5回勝負」など、ターン数を決めておくと良いでしょう。

 

⑦計測を繰り返すたびに、目標との「差」を計算し、その「差」を累積します。

目標「10秒」に対して、1回目が「9.64秒」、2回目が「10.71秒」だったとしたら、

時間の差の合計は「0.36+0.71=1.07秒」となります。(9.64+10.71=20.35秒で、差が0.35秒となるのではありません。)

 

⑧何回戦かして、差の合計がもっとも小さい人が優勝です。

 

 

このゲームの学習効果は、大きく分けると2つあります。

 

一つ目は、「小数の足し算・引き算の計算の練習になる」ということです。

これが、このゲームの最大の目的でもあります。

ゲームの中で、小数という概念を理解し、またその計算についても理解していくことができます。

 

ですから、このゲームのメインとなる対象年齢は、

小学4年生と、小数の学習に取り組みたい(3桁・4桁の足し算、引き算は理解をしている)低学年の皆さん

ということになるでしょう。

 

計算ドリルがなくても、小数の足し算、引き算の問題は、

ゲームを進行すればするほど、無限に生み出すことができるのです。

 

 

(取り組む過程の中で、差分の「アベレージ(平均)」を出す計算をしてみたら、割り算の学習「平均」という考え方の理解も、深めることができます。)

 

 

そして、このゲームのもたらす副次的効果が、

「集中力を高める」ということです。

 

学習に取り組む際、

集中力が続かないお子さまや、

そもそもの集中力が弱く、漫然と学習に取り組んでいるお子さまも、いることでしょう。

 

そうした場合の、集中力を鍛えるトレーニングが、

「一定時間、あることに意識を集中する。」ということです。

(たとえば、机の上の消しゴムだけに意識を集中する、というトレーニングを行うことが、その具体例です。意識が消しゴムからそれたら、また、消しゴムに意識を向けるようにします。)

 

実際にやってみるとわかりますが、

このトレーニングは、大人でも、1分間の集中を維持することが、結構難しいと感じるはずです。(どうしても、意識が他のどこかにそれてしまうことでしょう。)

 

ですが、

テストの場合、その問題に一点集中することが大切です。

言い換えるなら、テスト問題に「没入」する必要があります。

 

そうした、集中力を鍛えるための、

より易しい(取り組みやすい)ゲームが、この「○秒を測る」ゲームです。

 

「10秒」くらいなら、意識を集中できるかもしれませんが、

「60秒」を、正確なスピードで刻むためには、

かなりの意識の集中と持続が必要です。

 

繰り返し、取り組むことで、

「意識を1箇所に集中する」という力を、高めていきましょう。

 

 

「お勉強」然としていない学習的ゲーム

ぜひ、ご家族で一緒に取り組んでみてください。

 

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藤田和彦