ご自宅にもあるはずの「鏡」の向こうに広がる深遠な世界。
あっという間に、週末になりました。
今日から3連休、
良い天気だとお外に遊びにも出かけたくなりますが、
ご自宅で取り組める学習コンテンツも、お届けしていけたらと思います。
先日取り組んでみた、「鏡を使った学習」が、なかなか興味深かったので、
今回は、この「鏡映像」についての学習を、イラストを使って解説してみます。
鏡を使った学習
【用意するもの】
・鏡×2枚(机に垂直に立てられる物が理想的)
・分度器(なければ三角定規などでも代用可能)
・鏡の前における物(消しゴム、フィギュアなど、なんでもOK
鏡の向こうに、鏡の手前に置いたものが映って見える。
まずは、1枚の鏡を使って、鏡のなかに、どのような像が映って見えるかを、確認してみます。
この時に、「鏡に向かって右側にあるものは、鏡の奥でも右側に、鏡に向かって左側にあるものは、鏡の奥でも左側に見える」ことを確認します。
(上の図は、鏡を上から見た時の図です。下側の右側を向いている矢印を鏡に映したら、鏡面の奥側に、同じく右側を向いた矢印が見えます。)
また、鏡に近い場所に物を置けば、鏡の奥の像は、鏡面の「近く」に見えますし、
物を鏡から遠ざければ、鏡の奥の像も「遠く」に動いて見えます。
(図では、青いマルの方が赤い矢印よりも鏡に近いため、鏡の奥の象でも、青いマルの方が「近く」にあるように見えます。)
鏡についての性質が理解できたら、次の実験をしてみます。
①2枚の鏡を、斜めに置いてみよう。
鏡を2枚、斜めに配置します。
2枚の鏡の角度を120°にしてみましょう。
(分度器、あるいは三角定規を使った「角度の学習」も、同時に取り組んでみましょう。)
鏡の向こうに、2つの像が映るようになりました。
(鏡を見る場所を変えると、鏡の向こう側にも、鏡の像が見えることがわかります。)
②鏡2枚を、直角になるようにして置いてみましょう。
今度は、2枚の鏡の角度がちょうど90°になるように、鏡を置いてみましょう。
鏡の前に置いた物が、ちょうど真向かい側にも見えるようになりました。
通常の鏡の映り方と、左右が反転していることも、確認してみましょう。
(つまり、90°の角度で置いた鏡の向こう側に映る自分の像は、
「普段、他者から見られている自分の姿」だということになります。)
鏡の前の物を、前後左右に動かしてみましょう。
鏡の前の物を、色々と動かしてみると、
鏡の奥のそれぞれの像が、それぞれ近づいたり、遠ざかったりしている様子が確認できるはずです。
それぞれの場所に見える像が、どのように動いているのか、
動き方には、どのような法則があるかも、考えてみましょう。
③鏡の前に置いた物が、どのように映るかを「予想」してみる
鏡に映る法則が、なんとなくわかったら、
今度は、鏡の前に置いた物が、鏡の向こうでどのように映るかを、(実際に鏡に映す前に)予想してみましょう。
問題)2枚の鏡を60°になるようにして置いた時に、鏡の前に置いたものは、どのように映るでしょう?
置くものの例を矢印にしたので少し分かりづらいですが、
赤い矢印は、鏡の向こうではいくつ映って見えるでしょうか。
そして、それぞれの矢印の向きは、どこを向いているでしょうか。
(小学校高学年以上の方、あるいは腕に覚えのある低学年の皆さんも、画面のスクロールを止めて、実際に鏡の絵を書いて予想をしてみてください。)
※記事の下側に、映り方の答えが書いてあります。
そして、鏡に映る形を予想したら、
実際に、鏡を60°になるようにして置いて、その前に物体を置いてみましょう。
答え)
実際に、鏡の向こうの像を見てみれば一目瞭然ですが、
実際には、鏡の向こうでは、このように像が見えるはずです。
矢印の先は、それぞれの鏡の面と、同じ距離だけ離れて映っているように見えます。
(分かりづらいですが、黒色の矢印で、矢印の先と鏡との距離を示してみました)
上から見た図で考えると、
それぞれの「鏡の面」を軸にして、「線対称」となるように映っていることがわかります。
低学年の皆さんは、「線対象」という言葉を知らなくても構いませんし、
今あえて覚えるかどうか、についても、ここではそれほど重要ではありません。
それよりも、
「鏡の向こうでは、このように物が見えているんだなあ。」
という「体験」をしておくことが、
後々、鏡の学習に取り組む際に、大いに役立つでしょう。
もし、ご自宅に鏡が2枚あったら、
ぜひ、試しにその鏡を2枚使って、遊んでみてください。
ここに示していないことについても、たくさん実験をしてみてください。
(先日は、鏡を6枚まで増やして映り方を確かめてみました。)
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