テストや模試の「価値」は、受験後にあり。
先日の「全国統一小学生テスト」が戻ってくる頃です。
四谷大塚さん主催の「全国統一小学生テスト」に取り組んだみなさんは、
そろそろ、そのテストの結果が返ってくる頃ですね。
多くの方が、テストに取り組むと、その結果に一喜一憂することでしょう。
が、テストを受ける意義というのは、
その時の「順位」や「偏差値」には一切ない、ということを心に留めておいてください。
大規模なテストや模試を受けることの意義は、
「テストを受けた時点での自分の実力が、どのくらいだったかを把握すること」にあります。
そして、その上で、
「テストを受けたことによって、新たな学びをどれだけ積み重ねられたか」が最重要です。
順位や偏差値というのは、ただの「飾り」にしか過ぎません。
決められたテストの時間で、何ができて、何ができなかったのか。
どうすれば、もうあと1問、正解することができたのか。
こういったことを考えて、振り返り、
新たな学びを得るのが、テストの目的です。
本来、それはテスト実施の当日、つまりテスト直後に行われているべきものであり、
6月4日のテストというのは、もうすでに「過去のこと」であるとも考えられます。
例え、テストの得点が満点だったとしても、
それは、10日前の自分のパフォーマンスが良かった、ということだけに過ぎませんし、
満点を取った人は、「満点」のその先を見据えている必要があります。
(満点者の心得については、またの機会に触れることにします。)
そして、テストの結果が振るわなかった人で、
すでに、復習をして、そこから何らかの学びを得ている人は、
何も心配することはありません。
その時点で、自分の実力や順位、偏差値は、
返却された成績表よりも上がっているからです。
テストの点数が思わしくない人ほど、
その後の復習をしない人の割合は高いです。
(これは統計を取ったわけではありませんが、これまでの指導経験による肌感覚です。)
つまり、テスト後に復習を行なっていさえすれば、
多くの「復習を完了していない人」のぶんを抜いて、力をつけている、ということになります。
逆に、高得点帯の人の場合、現時点で復習が完了している人の割合は高いことでしょう。
つまり、テストの得点が高くても、その後に何の振り返りもしていなかったとしたら、
10日経った現時点では、実際の実力の順位は下がっている可能性が高いということになります。
1週間以上前の成績表は、すでに「過去のもの」であると考えて良いのです。
そこには、もはや何の価値もありません。
大切なのは、テストの後、これまでに、
どれだけの学習を積み重ねたか、です。
テストの結果が良かった人は、
それに勢いを得て、さらに日々学びを積み重ねていることでしょう。
テストの結果が思わしくなかった人は、
ここからの「伸び」を目指して、学習を進めていきましょう。
テストで、正解できなかった問題の復習が未消化の場合は、
また、お教室でも問題の復習をしていきましょう。
保護者の方の、テストに対する捉え方は
そして、お父さま、お母さまには、
テストの結果について、一喜一憂しないように心がけてください。
私自身の、小学生時代の学力を冷静に判断したら、
こうした全国統一テストの結果は「並以下」であっただろう、と考えられます。
しかしながら、そういった「現実」についてのフィードバックを両親から得られなかったからこそ、
その後の伸びがあったと感じています。
お子さまのテストの結果が振るわなかったとしても、
「難しかったんだね。」くらいの反応で構いません。
その上で、わが子の「学ぶ力」については、
そのまま、信じていただければと思います。
決して、お子さまの学力が「低い」「劣っている」といった反応を返さないようにしてください。
細かい解答テクニックや、得点アップのポイントを伝えるのは、
お教室の役割でもあります。
必要に応じて、お教室でアドバイスを得られるように、復習用の問題を持たせてあげてください。
お教室でも、復習の指導をしてまいります。
取り組んだ学習を、ひとつひとつ力に変えて、
ますます、「お勉強が得意」になっていきましょう。
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