今年は「丑年」と、いうことで、干支(えと)について、考えてみましょう。
お正月、いかがお過ごしでしょうか。
私は、お正月2日目の今日は、
ゆったり、お部屋の中で過ごしていました。
今日が、土曜日であることも、さっきまで気がつきませんでした。
お教室も休みだった今週末、
力を蓄えて、
明日から、本格始動です。
今年は、「丑年(うしどし)」です。
年賀状や、お正月のポスターや広告などで、
今年が「丑年」だということは、よく知られたことでしょう。
今年は、なに年?という時に出てくるのは、
12年でひと回りする「十二支(じゅうにし)」によるものです。
昨年の「子(ねずみ)年」をスタートとして、
今年の「丑(うし)年」、
さらに、来年以降の
「寅(とら)年」
「卯(うさぎ)年」
「辰(たつ)年」
「巳(へび)年」
「午(うま)年」
「未(ひつじ)年」
「申(さる)年」
「酉(とり)年」
「戌(いぬ)年」
「亥(いのしし)年」
と続くのが、「十二支」です。
この「十二支」にまつわるお話としては、
「お正月に、神様に挨拶をしにいった順番で十二支が決まった」という昔話が有名で、
「聞いたことがある」という人もいるかもしれませんね。
そんな「十二支」ですが、
年を12年でひと回りするだけでなく、
1日(24時間)を12分割した(2時間ごとの)「時刻」にも割り振られているのをご存知でしょうか。
かつては、
「(夜の)12時」といった呼び方の代わりに、
「子(ね)の刻」という呼び方がなされていました。
より正確には、
23時から翌1時までが「子の刻」で、
そのちょうど真ん中である0時(24時)を「子の正刻(せいこく/しょうこく)」と呼んだそうです。
そして、1時から3時までを「丑の刻」
3時から5時までを「寅の刻」というふうに、
2時間ごとに、干支が割り振られて時刻を呼んでいました。
このことを知ると、
小学校の時刻の学習で習うことの「謎」が、ひとつ解けます。
先程の「寅の刻」以降を順に並べていくと、
5時から7時が「卯の刻」
7時から9時が「辰の刻」
9時から11時が「巳の刻」
11時から13時が「午の刻」となります。
そして、12時が、「午の刻」のちょうど真ん中、つまり「正刻」です。
「午の正刻」だから、それを「正午(しょうご)」というのですね。
学校では習いませんが、
同様に、夜の0時つまり「子の正刻」を「正子(しょうし)」とも呼びます。
もう一つ、干支には「方角」を表す意味もあります。
東西南北の方角を一周すると、(円の一周である)360°ですから、
それを、12で割ると、それぞれの干支ごとに30°の方角が割り振られることになります。
北が「子(ねずみ)」、東が「卯(うさぎ)」、南が「午(うま)」、そして西が「酉(とり)」となります。
そうすると、八方位でいうところの「北東」「南東」「南西」「南東」が、
それぞれ「丑と寅」「辰と巳」「未と申」「戌と亥」のちょうど境目ということになります。
これらの方位は、それぞれ「丑寅(うしとら・艮)」「辰巳(たつみ・巽)」「未申(ひつじさる・坤)」「戌亥(いぬい・乾)」と表現しました。
実際に、東京都江東区の「辰巳」は、
皇居から見て南東に位置するから、そのような名前がついていたり、
系属である早稲田実業学校の校歌は「都のいぬゐ(=い)」となっています。
歌詞は違いますが、意味するところは、どちらも同じ方角です。
これらも、意味がわかれば、「なるほど」となりますね。
また、社会科で学習する「時差」の学習において、
「本初子午線」は、イギリスのグリニッジ天文台、
日本の「標準時子午線」は、兵庫県の明石市(東経135°)ですが、
この「子午線」というのが、
子(=北)から午(=南)に引いた線、
つまり、経線を意味していることもわかります。
こうした、言葉の意味を理解しておくと、
より、深く理解ができることでしょう。
今回は、干支に関連した学習内容について触れてみました。
「十二支」だけに限らず、
ぜひ、ご自宅でも、
身の回りの物事から、学校での学習につながるものはないか、探してみてください。
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