昨日のクイズの答えから考えてみました。
明日は、午後から四ツ谷でアドバンスクラスです。
8月、最初の週末のアドバンスクラス。
夏休みの中盤ですが、
「長期休暇」を感じさせないような90分を、過ごしてまいりましょう。
明日、お教室にお越しの皆様、
お天気がすぐれないようでもありますが、気をつけてお教室までいらしてください。
昨日のクイズの「答え」をお送りします。
昨日のブログでご紹介したクイズについて、まずはもう一度、問題を見ていきましょう。
問)たくや君には、ゆきちゃんという双子の妹がいます。
ある日、たくや君が9歳の誕生日を迎えたのですが、その2日後に、ゆきちゃんが9歳の誕生日を迎えました。
こんなことはありうるでしょうか。
普通に考えたら、「双子の誕生日が違う」ということは考えにくいのですが、
場合によっては、双子が2日以上前後して生まれる、ということも、(事例として少ないものの)無くはないみたいです。
ただ、一般的には、双子が生まれる場合は、数分程度の間隔で生まれることが多いようです。
そのような場合に、問題のような「2日後に誕生日を祝う」ということはあり得るのでしょうか。
答えは、なんと「あり得る」なのです。
もちろん、これもかなり特殊な場合なのですが、
以下のような場合に、双子の兄妹が誕生日を2日後に祝う、ということがあり得ます。
例)たくや君が生まれたのが、2011年2月28日の23時55分。
そして、ゆきちゃんが生まれたのが、2011年3月1日の0時3分。
つまり、たくや君とゆきちゃんの誕生日は「1日違い」ということになります。
2人が9歳の誕生日を迎えたのが、2020年。
この年は、「うるう年」で、2月が29日まである年でした。
そこで、たくや君が誕生日を迎えた2月28日の、2日後、3月1日に、ゆきちゃんが誕生日を迎える、という状況が生まれるのです。
一見して、「まず、あり得ないような奇跡的な事例」と感じますが、
このような現象が起こる確率は、どのくらいあるのでしょうか。
いくつかの仮定をもとに、大まかに考えてみることにします。
まず、日本における双子(双生児)の出生頻度は、およそ100組に1組であるようです。(大まかな数字なので、「100人に1組が双子」と仮定します)
そして、仮に、赤ちゃんが生まれる頻度が、どの時刻でも一様であるとして、
双子の出生間隔の平均を、仮に5分と考えます。
すると、双子が、日をまたいだ出産となる確率は、
5分/1440分なので、288分の1となります。
そして、その日をまたいだ出産が(うるう年ではない)2月28日と3月1日になる確率は、
4年間(365×3+366=1461日)のうち、わずか3日。
つまり、3/1461なので、487分の1です。
これらをかけ合わせると、
1日違いで生まれた双子が、うるう年のたびに2日違いで誕生日を迎える確率は、
1/100×288×487=1/14025600(1402万55600分の1)
ということになります。
現在の、日本の人口が、およそ1億2484万人だそうなので、
この仮定による試算が正しかった場合、
2月28日と3月1日が誕生日の双子が、日本全国に8.9組(およそ9組)存在する、ということになります。
10年に1組くらいの頻度で、そのような「奇跡」が起こりうる(かもしれない)、というのは、
少し驚きでした。
もちろん、
夜間の出生率が少なかったり、
双子が生まれる間隔が平均2分くらいだったりするかもしれず、
現実とは違う試算になっている可能性の方が、充分あると思っていることは、付け加えておきます。
(出産の機会に立ち会うことが多い医療関係者の方にお話をうかがえば、より正確な試算ができるようになるかもしれません。)
ただ、こうやって、空想から計算をしてみるのも、
算数を使って考える面白さでもあるように思います。
実生活に役に立つことも、
役に立つわけではないことも含めて、
日頃のお勉強を「活用」して考える機会を作れると良いですね。
より一層、
学習していることの定着につながっていくはずです。
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