親子で「肯定的な勉強観」を育む

世間では、お盆休みも終了です。

 

日曜日だった今日。

 

外出先から帰宅をする途中に、

某中学受験塾の前を通りかかりました。

 

ちょうど、夏期講習が終わって、生徒の子どもたちが塾から出てきているところでした。

 

世間は、お盆休みだとは言いますが、

そんな中でも、今日も、学びを1歩前へ進めている子たちがいます

 

世間の休みとは、関係ないのが、受験の世界ですから、特に驚くことでもありません。

 

そんな中、

わが子を迎えにきたのであろうお父さんと、その子どもの会話が耳に入ってきました。

 

「夏期講習、もう終わりなの?」

「ううん、あと○日あるー。」

 

 

聞こえてきたのは、

文字にすれば、たったのこれだけです。

 

聞こえてきたのは、会話のほんの一部でしかありませんでしたが、

この会話の、(口調や声のトーンも含めた)絶妙な距離感に、

「とても、いいなあ。」

と感じました。

 

 

これまた、文字にして表現をしづらいところではあるのですが、

勉強に取り組む子は子で、「日々、学んでいること」に対する充実感を感じつつあり、

そこに、ほどよい関心を向けているお父さまも、わが子の挑戦を認めているような、

そんな空気感を感じたのです。

 

 

「勉強すること」は、ひとつの「楽しみ」であり、

 

それは、課されたノルマでも苦行でもない。

 

そんな認識を、皆様のご家庭でも共有できているでしょうか。

 

 

わが子の学びは、あくまでも、わが子自身がつかみとっていくものですから、

そのことに、お父さまやお母さまが過剰に干渉したり、強制をするものでもないでしょう。

 

もし、両親によって、「学ぶこと」を強いられているとしたら、

お子さまにとっての「勉強」は、結局は「苦行」となってしまうはずです。

 

 

むしろ、勉強を強いるような関わり方をする背景には、

勉強を「苦行」のように感じている価値観があるのではないか、とも思います。

 

 

 

この考えに、賛同してくれる方もいるでしょうし、

あるいは、まったく理解できないかもしれませんが、

 

私は、「勉強」というのは、

非常に上質な「遊び」のコンテンツであり、

入試問題をはじめとする「発展問題」「応用問題」というものは、

レストランのシェフが腕によりをかけて作った高級料理のようなものでもある、

と、考えています。

 

やればやるほど、楽しいですし、

噛めば噛むほどに、味わい深いのです。

 

 

受験生となってから、

常に、現状と結果を突きつけられる中で、

急に、今までなかった、肯定的な「勉強観」を持つようになるのは、難しいことかもしれません。

 

むしろ、

前向きな勉強観は、

幼児期、あるいは低学年の時期に、

徐々に、身についておくべきものなのかもしれません。

 

そして、

子供にとっての「勉強観」は、

身の回りの「大人たち」によって、育まれていきます。

 

特に、

生活を共にするお母さま、お父さまの影響力は、絶大であることでしょう。

 

ひょっとしたら、

「お子さまが通う小学校」や、「通わせる塾・お教室」から受ける影響の度合いも、

ご家庭での「学習観」によって、変わってくるのかもしれません。

 

 

もし、そうであるのならば、

なおさら、「肯定的な学習観」をご家庭で育んでいくことが大切だと言えるでしょう。

 

 

ぜひ、ご家庭でも、

親子で、「楽しく勉強で遊ぶ」ような機会を、どんどん、作っていってください。

 

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藤田和彦