国語、算数、理科、社会…、特定の科目や勉強そのものに「苦手意識」を持たせないために、意識すると良いこと。

今日も、暑さが厳しい都内でした。

 

「残暑」とは名ばかりの、本格的な暑さに、

外出もはばかられるような1日でした。

 

週末とはいえ、今日みたいな日は、

家の中でできる活動をして過ごしたくなりますね。

 

 

いっそのこと、と、

ご自宅で学習に取り組んだご家庭もあるのではないでしょうか。

 

 

思いっきり遊べる日を心待ちにしつつ、

粛々と学ぶ、というのも、またひとつの週末の過ごし方ですね。

 

 

さて、今日は、

ご家庭での学習を、お父さま、お母さまが見てあげたり、サポートをする際に気をつけたいことについて、書いていきます。

 

 

わが子の家庭学習を見るときに気をつけたいこと。

 

ずばり、結論からお伝えします。

 

それは、

お子さまの学習に対する、

「ネガティブなフィードバック」をしない

ということです。

 

 

「ネガティブなフィードバック」とは?

 

具体例を挙げると、

 

お子さまに対して、

「算数はケアレスミスが多いね。」

とか、

「字が綺麗に書けていないね。」

とか、

「図形問題が苦手だね。」

とか、

「集中力が続かないね。」

とか、

 

その他、もろもろの、

「好ましくない現状の指摘」

を指します。

 

 

お子さまの様子を見ると、

こういった、「改善点」の数々が、目につくかもしれません。

 

ただし、だからと言って、

それらの「よくない点」を伝えることは、

可能な限り、避けていきたいところです。

 

なぜなら、こうした「ネガティブ・フィードバック」をすることは、

得てして、それらの課題の改善につながらないことが多いからです。

 

 

ネガティブなフィードバックというのは、

「お子さまがそうした指摘を求めている」という状態でもない限りは、

基本的に「聞きたくないこと」です。

 

つまり、言ったところで、(それがお子さまの耳には届いたとしても)

お子さまからしたら、その言葉を受け止める意思や、心の準備というものがなされていないことが多いです。

 

この点、過去ブログ『伝えたいことが伝わりやすくなる。「言葉の伝え方」』でも触れています。

 

 

聞きたくないことを言われた場合、

そこに生まれるのは、多くの場合「反発」でしかありません。

 

大抵が、「うるさいなぁ。」と思うか、言うかするだけでしょう。

 

 

あるいは、

親子の信頼関係が築かれている状態だったら、

反発する代わりに、

「そうか、自分は〇〇ができないんだ。△△が苦手なんだ。」

と、言われたとおりのセルフイメージ(自己像)を形成することになるかもしれません。

 

勉強が苦手な自分

集中力が続かない自分が

「心地の良い自分の状態」となっていくのです。

 

 

ですから、

お子さまの好ましくない現状について伝えることは、

「百害あって一利なし」といえます。

 

 

こうした、ネガティブなフィードバックは、

それを伝えることで、お子さまが「そんなに言うなら、それを改善してやろうじゃないか。」と発奮することが、お子さまの気質やその時のシチュエーションも含めて予測できている場合に、

ネガティブ・フィードバックをした後の効果も意図した上で伝えるのでない限りは、

「やらないに越したことがない」でしょう。

 

 

大人だってそうですが、

「完璧な人」など、そうそういないはずです。

 

どこか、苦手なところや、不完全なところを持ち合わせているのが、人間を人間たらしめる部分でもあるでしょう。

 

当然、子どもだって、そうです。

 

一人ひとりのお子さまには「長所」や「得意なところ」もあれば、

「短所」や「苦手なところ」もあるのが普通です。

 

短所ばかりに目を向けて、

その短所をどうにかしよう。

短所があるうちは、ダメだ、まだまだだ。

とやっていると、

 

本当に、だんだんとダメになっていってしまいます。

 

 

成績が劇的に伸びていく子どもとご家庭の特徴

 

私は、これまで、

個別・集団の形式に限らず、

また、未就学のお子さまから大学受験生まで、さまざまな世代の学習のサポートをさせていただいてきました。

 

その中でも、小学生の途中以降から一緒に学習をスタートした子の場合は、

スタート地点で、勉強における「なんらかの苦手意識」やつまづきを抱えているお子さまばかりでした。

(これは、ある意味では当然のことです。逆にもし、学習において何ひとつ弱点や苦手意識がないのであれば、途中から、わざわざ「勉強を教えてもらおう」とはならないでしょう。)

 

 

勉強に苦手意識や課題を抱えた多くの子が、

一緒に学ぶことで、何かしらの変化や成果を実現してくれました。

 

ただし、

そこまでに至る「時間」には個人差があったのも事実です。

(早い場合は、1ヶ月もしないうちに、変化の「きざし」が見えますが、時間がかかる場合は、2年ほどして、ようやく変化を実感しだす、ということもあります。)

 

 

そして、

学習の「効果」が出るまでの期間が短い人と、

時間をかけて、じっくりと変化をしていく場合には、

 

明らかな傾向があります。

 

それがズバリ、

お父さま、お母さまからの「ネガティブなフィードバックの声があるかどうか」なのです。

 

 

お父さま、お母さまから、お子さまの勉強についてお話をうかがうときに、

「この子は、〇〇なところがダメなんです。」

というような話をされることがあるのですが、

すぐそばにお子さま本人がいる中で、そういった話を聞く場合があります。

 

こういう場合、お子さまはほぼ間違いなく

「僕(私)は、〇〇なところがダメ。」

という思いや自己認識を、強く持っています。

 

このお子さまの思い込みを、

「そんなことないよ。」と、根拠もつけながら書き換えていくことになるので、

比較的、時間がかかります。

 

 

それに対して、

お子さまに、「勉強についてのお話」を聞くときに、

その子自身の言葉が出てくるまで、待ってくれているお父さま、お母さまがいらっしゃいます。

 

そういった場合、

お子さまは、ご家庭で学習に関する負の言葉のシャワーを浴びていないことが多いです。

「その苦手意識、勘違いだから。」と伝えると、

「そっかあ、勘違いなのかも。」となってくれることが多いです。

 

結果的に、

正しい学習の仕方を継続していけば、

あとは、ひとりでに結果がついてきます。

 

 

勉強が苦手なお子さま、

テストの成績が振るわないお子さまは、

学校生活の中で、

あるいは、模試の結果が返ってくるたびに、

もう充分に、「ネガティブ・フィードバック」を受けています。

 

その都度、気持ちが沈んでしまったり、

あるいは、そんな気持ちすら感じなくなるほどにまで、

心にダメージを受けています。

 

うまくいっていないことを指摘するのは、誰でもできる簡単なことなのです。

 

 

それだけ、たくさんのネガティブ・フィードバックを受けてきている中で、

何も、自宅に帰ってまで、さらなる負のシャワーを浴びる必要はありません

(しかも、実の両親の言葉は、赤の他人からの言葉よりも強い影響力を持っていることが多いです。)

  

むしろ、

子どもの劇的な成長を願う大人であれば、

苦手と思っていた分野の中の「隠れたポテンシャル」に気づいてもらうような声かけをしたり、

現状の中にある「伸びしろ」にこそ喜びを見出していったり、したいものです。

 

 

 

これは、出過ぎた発言となることを重々承知の上ですが、

 

全国のお父さま、お母さまを始め、

お子さまを指導するすべての教育関係者である大人たちが、

 

「あなたは〇〇が苦手だね。」と言っていたところを、

「これで〇〇のコツがわかったら、さらにすごいことになっちゃうね。」と言い換えていただくだけで、

さらには、「あなたは実は〇〇の才能もあるんだけどね。」とまで言っていただければ、

 

未来は、ますます明るくなっていくのではないかと、思っています。

 

 

効果が出るまでの時間には、個人差がありますが、

長期的な視点で見ると、これは面白いくらいに効果がありますので、

 

お子さまの苦手分野や欠点にお悩みのお父さま、お母さまは、

ぜひ、お試しください。

 

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投稿者プロフィール

藤田和彦