国語の文章読解のキモのひとつ「接続語」の裏に隠された「筆者の意図」を読み解く。
雪もぱらつく都内です。
都内も、本格的な冬の天気です。
首都圏の子どもたちにとっては、貴重な「雪の日」です。
ここぞとばかりに、外に駆け出したくなる子も、いることでしょう。
反対に、大人にとっては、
交通渋滞が気になったり、
あるいは、そもそもの寒さがかなわなかったり、
と、あまり喜べたものではない今日の天気かもしれません。
ちょうど、学習指導をする際に、
こんな「雪の天気」を使って教えている項目があるので、紹介します。
ということで、いきなり質問です。
問)次の「○○○」に入る接続語を、次の2つのうちから選んでください。
「外は雪が降っている。○○○、外に出かけた。」
ア)「だから」
イ)「だけど」
ア)「だから」は、順接の接続語、
イ)「だけど」は、逆説の接続語ですね。
みなさんは、どちらが正解だと思いましたか。
この問題ですが、
「どちらでも正解」なのです。
順接の接続語は、前の言葉を受けて、当然予想される結果を後に書く場合、
逆説の接続語は、前の言葉から予想されるのとは逆のことについて書く場合に、
それぞれ使われます。
先ほどの問題では、「○○○」の前の「外は雪が降っている」という状況と、「○○○」の後の「外に出かけた」という行動は、同じです。
ですが、「○○○」に入る接続語によって、変化してくることがあります。
実際に、2つの文を見比べてみましょう。
ア)「外は雪が降っている。だから、外に出かけた。」
イ)「外は雪が降っている。だけど、外に出かけた。」
この2つの文の違いがわかるでしょうか。
ア)では、順接の「だから」がついていることで、
「雪が降っている」ということは、当然、外に出かけるものだ、という考えが示されています。
それに対して、イ)では、逆説の「だけど」がついていることで、
「雪が降っている」なら、外に出かけるものではない、(なのに、外に出かけた。)という考えが含まれていることがわかります。
順接・逆説の接続語は、
説明文をの読解をする上で、論の展開を押さえていくうえで重要なキーフレーズですが、
逆に、このように捉えることで、筆者の価値観を暗に示している場合もあるのです。
国語の文章読解は、「センス」よりも「技術」
国語の文章読解は、「センス」と捉えられがちで、
「算数は得意だけど国語は苦手」といった声もよく聞かれるのですが、
実際は、国語の文章読解は、算数的に(論理的に)解くことができるのです。
具体的な読解の「テクニック」については、
また、折に触れてご紹介していきたいと思います。
本日は、「雪」から始まる「接続語」についてのプチ学習でした。
投稿者プロフィール
最新の投稿
- 学習教室2024年3月31日前向きな気持ちで、新年度を迎えましょう。
- 学習教室2023年12月31日2023年の終わりによせて
- 学童教室2023年8月31日夏休みも終わり、2学期がスタートしてきます。
- 学童教室2023年8月4日もし、chatGPTに読書感想文を書かせてみたら?