【小1算数】くり下がりの引き算の計算方法②
「くり下がりの引き算」の解法の2つ目です。
先日のブログで紹介した、「くり下がりの引き算」の解法、
ひとつ目の「減加法(げんかほう)」に続き、もうひとつの解き方についてご紹介します。
今回も、「15−7」の計算を使ってみていきましょう。
設問として、引き続き、求残の問題
「15個のリンゴから7個が売れたら残りは何個?」
で考えていきます。
端数が入った箱から品出しをする方が、キレイに整理整頓できるのではないか?
先日ご紹介した「減加法」では、
「10個いりの箱」から、7個のリンゴを取っていきました。
最終的なリンゴの状況は、このようになっていました。
多くの算数の教科書では、
この「減加法」での教え方がなされている、ということは前回ご紹介しました。
ところが、
この図の説明が、どうもしっくりこない、という人がいます。
何を隠そう、小学生の頃の私自身です。
15個のリンゴが、
10個入りの箱に全て入っているものと、
10個入りの箱に5個入っているものがあるのであれば、
最初に、中途半端に入っている5個の方の箱からリンゴを減らしていったほうが、
箱が1個つぶせてスッキリするのではないでしょうか?
まだ、箱の中に残りがあるのに、
新しい箱を開けてしまう感覚が、
どうも理解できませんでした。
(正直なところを言うと、今もあまり納得できていません……。)
引くべき数は7個ですが、
最初の箱には5個しかないので、
「7は5より2多い」
新しい箱からも2個を引かないといけません。
だから、答えは「10ー2=8」となります。
ここまでの計算の手順を式で表すと、
15ー7
=15ー(5+2)
=15ー5ー2
=10ー2
=8
となります。
さくらんぼ計算ふうに書くと、こんな感じです。
15から、5と2を順に引く(減法)ので、
この計算の方法を「減減法(げんげんほう)」と言います。
この、減減法が載っている教科書はごくわずかだそうです。
1年生の皆さんのお手元の教科書には、載っているでしょうか。
計算練習をモリモリやっていたわけではなかった小学生時代の私は、
1年生の時期には、せっせと、この減減法でくり下がりの引き算を計算していました。
「15ー7」の計算をする際は、
「5より7は2多い。だから8!」
「16ー9」だったら、
「6より9は3多い。だから7!」
と、心の中で考えながら計算をしていました。
(今思い返してみても、ものすごく懐かしいです。)
ここから考えられる事実が3つあります。
1つ目は、
おそらく小学1年生の藤田少年は、先生の授業の説明を割と無視して計算を進めていたであろうこと。
(記憶として定かではありませんが、授業の主流は、「減加法」だったはずです。「人の言うことを聞かない」わが子に手を焼いているお母さまがいらっしゃいましたら、ご安心ください。私もかつてそうであったようです。)
2つ目は、
小学1年生の藤田少年は、くり下がりの計算を即答できていなかったということ。
(18までの数の構成を把握しきれていなかった、ということです。「かずさがしB」に時間がかかってしまう1年生の皆さんは、ご安心ください。講師も1年生の頃、それができていなかったようです。)
3つ目は、
それでも、「10から1桁の数を引く計算」は即答できていた、ということです。
(「5より7は2多い」までがわかったら、答えは即答できていました。)
現在のアドバンスクラスの1年生の生徒の皆さんは、
ご家庭での学習の成果が着実に出ていて、
くり上がりの足し算や、くり下がりの引き算も即座に暗算できる人もいます。
ですが、そこまで至っていない、という子でも、
このまま着実に学習を積み重ねていけば、
ゆくゆく、算数・数学を圧倒的な得点源になるまで鍛えていくことは可能です。
ひとまず、1年生の終わりまでに、
最低でも、「10までの数の合成・分解」を即答できるようにしていきましょう。
そして、できる人は、「18までの合成・分解」の即答を目指していきましょう。
1年生の終わりまでに、そこまでできるようになれば、
その時点では、藤田を超えています。
計算の仕方は「減加法」「減減法」どっちでも構いません。
近い将来、そのように考えて計算をする必要もなくなります。
くり下がりの引き算も、答えを即答することができるようになるからです。
ただし、
「同じ計算でも、複数のやり方で答えまでたどり着くことができる」ということは、
ぜひ、知っておいてください。
それが、後々の、「答えまでの最短ルートを探る」意識にも繋がっていきます。
3月の1ヶ月で、
計算力アップを目指して、どんどん学習に取り組んでいってください。
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