国語の文章読解「記述式問題」で、まずは絶対に抑えたい「お作法」
連日、「国語シリーズ」を続けていますが、
もうしばらく、まとめてお伝えしていける内容がありますので、順番にご紹介していきます。
国語の記述式問題、まず「これだけは」押さえるようにしましょう。
記述式問題について、
特に、「文章中の言葉を使って」答える問題や、自由記述式の問題について、
「答えをどのように書いたら良いか分からない」
あるいは
「完璧な正解がイメージできない」ことによって、
解答欄がまっさら、
つまり、空白のままとなってしまう場合があります。
特に、「正解しないと」というプレッシャーがあったり、
「100点満点」を求め過ぎてしまう完璧思考型の人に、
より起こりやすい現象だと思います。
ですが、解答欄に何も書くことがなければ、
もちろん、その問題については「0点」ということになりますから、
その時点で、「満点」はおろか、得点が伸び悩み、
「国語に対する苦手意識」がついてしまうかもしれません。
そんな場合でも、
まずは、漢字や選択式問題の精度を高めていく、
その上で、記述式問題についても、「部分点をもぎ取っていく」意識で取り組んでいけば、
目に見えて得点に変化が出てくることが、少なくありません。
そうです、
記述式問題においては、「最悪、部分点」でも良いと割り切ること。
逆に言えば、
間違えたら確実に失点となる選択式問題と比べて、
記述式問題は、「部分点だけでも取れる」可能性がある分、
むしろ「おいしい」問題という見方もできるのです。
そして、
国語の「記述式問題」における「部分点」の逆、
いわゆる「ケアレスミス」的な失点(減点)についても、
着実に意識をしていくことが大切です。
今から紹介するのは、
記述式問題の、最低限の「お作法」ともいうべきポイントですが、
これを守らなかったために、せっかく解答のポイントをつかめていたのに「減点」となっている答案を、たくさん見てきました。
逆に言えば、この「お作法」について確実に押さえておくということは、
そんな「うっかりさん」達と比べた時に、着実に1〜5点をリードする、ということにもなります。
国語の記述式問題のお作法:「これは、何締め(なにじめ)?」
耳慣れない言葉が出てきましたが、
これは、あくまでも藤田が使っている「造語」であり、
決して、国語業界でも受験業界でも「一般的な表現」ではないかもしれません。
他の先生と会話をしていて、通じなかったらごめんなさい。
要するに、これは、
記述式問題の解答欄の「末尾」の書き方のことを指しています。
例えば、このような設問について考えていきましょう。
例①傍線部(イ)とあるが、この時の達夫の気持ちについて、30文字以内で説明しなさい。
例②傍線部(3)について、「地球温暖化が進んでいる」のはなぜか。文章中の言葉を使って45文字以内で説明しなさい。
例③この文章の中で、筆者が伝えようとしているのはどういうことか。50文字以内で説明しなさい。
例④傍線部(エ)「非常に不利益な点」とあるが、具体的にはどのような点のことを言うか。文章中の言葉を使って25文字以内で書け。
「あー、あるある。」と感じていただける方(ひょっとしたら、高学年以上の方かもしれません)も、多いのではないでしょうか。
それぞれ、文章の末尾は、どのように書く必要があるでしょうか。
設問が、「何を答えて欲しい」と言っているかを、考えていきましょう。
例①は、「達夫の気持ち」について説明をする問題なので、
「〜(という)気持ち。」と言う文末になります。
これは「何締め」かと言うと、「気持ち締(じ)め」だということになります。
例②は、「なぜか?」と理由を聞かれているので、
「〜(だ)から。」と、理由について答える文末になります。
これは、「から締(じ)め」です。
同様に、
例③は、「〜(という)こと」で締める「こと締(じ)め」、
例④は「〜(という)点」で締める「点締(じ)め」と(勝手に)表現しています。
その記述式問題が「何締め」かを明確にすることで、
不要な減点を防げるばかりでなく、
「何について答えれば良いか」という、解答の方向性についても、ある程度イメージをすることが可能です。
意識できているのと、意識できていないのとで、「ケアレスミス」が劇的に減少する「解答の文末」。
ぜひ、「これは何締め?」、意識してみてください。
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