「問題に答える」だけが、テストの時にやることではありません。
テストは「復習」のために受ける。
以前も、ブログに書きましたが、
受験など、合否を決めるためのテストを除く、全てのテスト(つまり、模試や学校の単元テストなど)は、
ただ受けるだけでは、その価値はあまりありません。
テストで、何点をとるか。
はたまた偏差値がいくつか。
こういったことは、
今、自分が何を理解していて、何が分かっていなかったかを知って、
理解できていなかったことを理解に変えることと比べたら、
さして重要なことではありません。
つまり、
テストは「復習」まででワンセットであり、
ひとたび、テストを受けたのであれば、
「復習」をしない限り、そのテストは完了していない、と言えるのです。
つまり、テストを受ける際には、
のちの「復習」のことも考えて、テストの問題に答えていくことが重要です。
以下に、
私、藤田も実際に行っていた、
復習を前提としたテスト受験の「小技」についてご紹介します。
答えは、「解答欄」あるいは「解答用紙」に書いて提出。のみならず、
テストの中には、
問題用紙に「解答欄」が設定されているものと、
「問題用紙」と「解答用紙」が分かれているものがあります。
前者は、問題用紙ごと提出し、
後者は、解答用紙のみを提出することになります。
いずれも、
所定の解答欄に「答え」を書くことが、
問題に正解するための「必要条件」となるわけですが、
解答欄に答えを書くだけで終えるのでは、復習のことを考えられていません。
では、どうすれば良いのでしょうか。
私は、テストの際、
それぞれの解答に対する「自信の度合い」を印でチェックしていました。
テストの問題の中には、
①「間違いなく、これが答えだ!」と確信を持って解答できるものと、
②「ちょっと自信がないけど、たぶん、これだと思う。」という自信が曖昧ながら解答するものが存在するはずです。
もちろん、テストで少しでも得点をするためには、たとえ自信がなかったとしても、自分なりの解答を出して、答えることが重要です。
(自信がないからと白紙の答案を出してしまえば、正解する確率は、文字通りの「ゼロ」です。)
ですが、
問題用紙や、答案を見返すときに、
上記の①と②を区別できるようにしておく必要があります。
なぜならば、
後で復習をする時、
あるいは、テストの時間内に見直しをする時に、
どの問題が自信があって、どの問題が自信がないかが、わからないと困るからです。
たとえば、
①自信がある答えについては、問題用紙の選択肢を○(まる)でかこむ。
②自信がない答えについては、問題用紙の選択肢に/(斜線)をつける。
というふうに、
問題用紙を見た時点で、解答の確信度が一目瞭然となるようにします。
さらには、例えば選択問題で、
「ア」と「イ」で迷って、答えを「ア」にした場合には、
「ア」と「イ」に斜線をつけつつ、「ア」を○でかこむ、などとすることで、
自信を持って「ア」を選ぶ(「ア」だけが○でかこまれている)場合と区別をすることができます。
基本的には、解答用紙や解答欄にはメモを残せないでしょうから、
問題用紙や問題スペースに、こうした印をつけていくことになります。
(ただ、問題によっては、問題用紙に印をつけるのが難しい問題もあったりして、
その場合は、自信のない答えのみ、解答用紙の目立たないところに「・」印をつけていました。
万が一の減点の可能性を考えると、受験などの「本番」仕様ではないですが、それ以外のテストにおいて「・」印をつけたことによる減点をされたことは、一度もありませんでした。)
このように印をつけることで、
テスト後の復習が
(1)正解
(2)不正解
の2パターンだけでなく
(a)自信を持って解答して、正解だった
(b)自信がなかったが、正解だった
(c)自信を持って解答したが、不正解だった
(d)自信も無く、不正解だった
という4パターンに区分けをすることができます。
そうすることで、
(b)自信がなかったが、正解だった問題についても、
復習をすることで、理解に変えることができるのです。
テストの正誤だけを気にしていると、
運よく正解してしまっていた問題について、大切な復習の機会を見過ごすことになってしまいます。
(長期的に見ると、その正解は、むしろ「運が良かった」とは言えないことになります。)
また、(c)自信を持って解答したが、不正解だった問題があった場合は、
自分の「確信度」のものさしを修正するためのフィードバックが得られます。
この方法で、何度か繰り返しテストを受けていくことで、
自分の答えについて、慎重に吟味をするようになりますから、
(c)のパターンは減っていきます。
ただ、その結果として一時的にせよ(b)のパターンが増えていくことになるので、
「テストの得点率は9割近いが、自信を持って解答できているのは4割程度」といった事例が、わりとざらに起こりえます。
そうすると、
テストで90点だったからといって、
10点分しか復習ができないのではなく、
自信がなかった分も含めた復習をすることができるのです。
①テストで90点をとったが、自信がなかった60点分の復習をした人
②テストで90点をとって、間違えた10点分の復習をした人
③テストの結果が40点で、復習もしなかった人
この三者の学力が、どんどん開いていくのは、
想像に難くありません。
皆さんは、
テストを使って、どれだけの学習効果を出したいでしょうか。
「間違えること」は、決して悪いことではありません。
むしろ、「間違えたこと」こそが、
最大の学びのチャンスでもあります。
そして、
どれだけの「間違い」に気づけるかが、
成長の度合いを決めるひとつの要素です。
これは、何も学生時代のテストに限った話ではなく、
大人においても、同様のことが言えそうですね。
日々、学びを作り出し、成長を追求していきたいものです。
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