算数の応用問題・発展問題に強くなるために重要な思考「〜と、いうことは、……」。
1ヶ月以上ぶりのブログ更新です。
しばらく、ブログの更新をお休みしておりましたが、
アドバンスクラスは、毎週末のように日曜の午後に開催されております。
そして、10月のアドバンスクラスは、これまで3週にわたり、
四谷大塚さん主催の「全国統一小学生テスト」の問題に、テスト形式で取り組む学習を続けております。
今週末の日曜日も、この「テスト」の問題演習を予定しております。
難しい問題についても、どんどん解答をしていくためには、
やはりその前提として「基礎問題をスピーディーに確実に解く力」が必要です。
いかに、基礎・基本レベルの問題を短時間で解き終えるかが、
難しい問題に取り組む時間を作るためにも大切になってきます。
お教室や日常学習でも、
発展・応用問題にたくさん取り組めるだけの基礎力をつけていって、
難しい問題にも、ひるむことなくチャレンジしていけることを、目指していきたいです。
お教室での通常学習や、宿題での学習は、主に「基礎学習」にフォーカスを当てておりますが、
今回のブログでは、「発展問題」を解く上でのポイントをひとつご紹介します。
発展問題に強くなるコツ①「と、いうことは〜」という思考ができるようにする。
算数の発展問題の中には、
細かいルールがたくさん書かれている複雑な問題があります。
例えば、このようなゲームを題材にした問題について考えてみましょう。
2人でジャンケンをして、勝った方は、自分の出した手の「伸びている指の本数」だけ点数をもらえます。
反対に、負けた方は、自分の出した手の「伸びている指の本数」だけ点数が減ります。
(つまり、グーで勝ったら0点、チョキで勝ったら2点、パーで勝ったら5点をもらうことができ、
グーで負けたら0点、チョキで負けたら2点、パーで負けたら5点を失います。)
出した手が「あいこ」だった場合は、勝敗がつくまで、何度でもジャンケンを行います。
さとしくんとよしみちゃんは、はじめに10点ずつを持ってゲームをスタートしました。
さとしくんは、1回戦、2回戦ともに「グー」を出したところ、
2回戦を終えた時、さとしくんの持っている点数は、よしみちゃんの点数より3点少なくなっていました。
このような問題があったときに、問題文を、次のように読み換えていく(読み解いていく)ことが必要です。
・さとしくんが持っていた初めの点数は10点
・さとしくんは、2回とも「グー」を出した。
・グーで勝った時の得点は0点
・グーで負けた時の得点も0点
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
グーしか出していないさとしくんは、ゲームに勝っていても負けていても得点は変わっていない。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
2回戦が終わった時のさとしくんの得点は、「(10+0+0=)10点のまま」
そして、
・さとしくんの点数は、よしみちゃんの点数より3点少ない
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
よしみちゃんの点数は、さとしくんの点数(10点)より3点高い
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
よしみちゃんの点数は「2回ジャンケンをすることで3点増えた」
ということがわかります。
実際の設問に入る前の段階で、
これだけの「情報の変換(言い換え)」をすることができます。
この情報の言い換えをすることが、
複雑な問題を解く上では必要不可欠です。
例えば、上記の出題例をそのまま進めると、このような設問を作ることができます。
問)よしみちゃんの1回戦、2回戦で出した手の組み合わせは、2通り考えられます。どのような手の組み合わせが考えられるか、解答欄に合わせて書きなさい。
これも、上記までの設問の変換ができていなかったら、どうやって考えていいかわからないかもしれませんが、
上記の変換ができた後は、このような問題に言い換えることができるようになります。
問)よしみちゃんが、2回手を出した時の得点と失点の合計が3点になるには、どの手とどの手を出したらいいでしょうか。
これで、だいぶイメージがつきやすくなります。
これも、
「+5」「+2」「+0」「ー0」「−2」「−5」の中から2つを選んだ時の計算の結果が3になるような2つはどれとどれ?
と考えることができそうです。
もちろん、この6種類の中から2つの組み合わせを考えるのもそこまで難しくはないです。
ですが、この読み換えは、まだややこしいです。
・さとしくんは「グー」を出して勝敗がついている
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
・よしみちゃんは「グー」は出していない(あいこになってしまうので)
・よしみちゃんが「チョキ」を出したら、さとしくんに負ける(つまり、2点失ってしまう)
・よしみちゃんが「パー」を出したら、さとしくんに勝つ(つまり、5点もらう)
つまり、この時点で、よしみちゃんが出した手による得失点のパターンは「+5」と「−2」しかないことがわかります。
よしみちゃんが出したことになりうる手は、順番を考慮してもわずか4通り。
それぞれについて考えると、
1回戦、2回戦ともにチョキを出した場合…2点ずつ失うので、2回戦終了後には4点を失っている
1回戦、2回戦ともにパーを出した場合…5点ずつもらって、2回戦終了後には10点が増えている
1回戦にチョキ、2回戦にパーを出した場合…1回戦で2点を失って8点、2回戦で5点をもらって13点になる。
1回戦にパー、2回戦にチョキを出した場合…1回戦で5点をもらって15点、2回戦で2点を失って13点になる。
つまり、よしみちゃんが出した手は、(1回戦,2回戦)=(チョキ,パー)か(パー,チョキ)となります。
ひとつの情報を、よりわかりやすい内容や言い方に言い換えてあげることで、
応用問題が、基本問題のレベルにまで噛み砕かれていきます。
発展問題に強くなろうとした場合は、
この「言い換え力」を意識するようにしてみてください。
そして、ご家庭で発展問題について考えてみるときも、
「と、いうことは、〇〇はどうなる?」という質問をすることで、
言い換える考え方をできるようにしてみましょう。
今週末のお教室でも、発展問題について、考える機会を作れたらと考えております。
日曜日のアドバンスクラスも、楽しみにしています。
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