「一の位」「十の位」「百の位」の位(くらい)の理解をする土台はコレで。

今日も、気持ちの良い空気の1日でした。

 

自転車での移動を無理なく行えるのも、今の季節ならではですね。

走り出したら、どこまでも走れそうな気持ちになります。

 

学習についても、

「もう1枚」「もう1ページ」に手が伸ばせてしまいそうな、

そんな気持ちの良い季節です。

 

「食欲の秋」

「スポーツの秋」

「芸術の秋」

「読書の秋」

……

 

これらに加えて、

「練習帳の秋」

なんかを加えてみても、良いかもしれませんね。

 

リズムよく、どんどん学習を進めていきましょう。

 

 

「一の位」「十の位」「百の位」をスムーズに理解するために

 

1年生の算数を学習する際に、

「3桁の数」を理解する際に、少し手間取ることがあります。

 

まず、「位(くらい)」という表現が新たに出てくることが、

「難しい」と感じる原因のひとつのようです。

 

 

まずは、「3桁までの数字」を見て、その数字を読めるようにしましょう。

 

小学生のお子さまであれば、

1桁の数「3」「5」「8」は、当然のように読めるでしょうし、

2桁の数「14」「37」「72」なども、読むことができるはずです。

 

2桁の数を読む際に、

「37」の「3(さん)」のあとに、「じゅう」をつけて読みます。

「72」も、「なな『じゅう』に」、と読みます。

この「じゅう」を数字の後につけて読む数字は、

「十の位」の数字だということになります。

 

特別なのは、「14」のように、十の位の数字が「1」の時で、

その時は、「いちじゅう」とは読まず、「いち」を省いた「じゅう」だけを読みます

 

 

この、「十の位」にある数字と読み方の法則に気づくことができたら、

同じように「百の位」の数字についても、読めるようになります。

 

「103」「167」など、百の位の数字が「1」のときは、

「ひゃく」と読み、残りの数字(「さん」や「ろくじゅうなな」)を読めば良いです。

 

「256」「648」など、百の位の数字が「2」以上の時は、

その数字の後に「ひゃく」をつければ、数字を読むことができます。

(「に『ひゃく』ごじゅうろく」「ろっ『ぴゃく』よんじゅはち」)

 

「さんびゃく」や「ろっぴゃく」「はっぴゃく」は、

「ひゃく」が「びゃく」「ぴゃく」に変化しますが、

これも繰り返し数を読む中で理解していけます。

 

 

3桁の数字の読み方のルールがわかれば、

反対に、「聞いた(3桁の)数字を書く」ことも、スムーズにできるようになっていくはずです。

 

 

また、

地道な方法ですが、

「1から1000までを書く」ことによって、

数字の大きさや順番を理解していくこともできます。

 

こちらは、「れんしゅうちょうA-12」に取り組むことで、学習をすることができます。

 

地道ながら、数の順番や大きさの感覚を理解するために、確実かつ効果的な学習です。

 

 

数字を読むこと、書くことができるようになったとしても、

「数の概念」を理解するためには、もう少し学習が必要です。

 

たとえば、

「189」と「302」を見たときに、

どちらが大きい数か(「8」や「9」があるから大きいわけではない)

数の違いは、大体どのくらいか(つまり「189」の概数が200であると考えた場合、数の違いが100ちょっとだということを感覚的に理解できるか)

といったことを、イメージできることが大切です。

 

これは、お約束通りに「ひゃく・はちじゅう・きゅう」「さんびゃく・に」と数が読めることとは、

また違った次元の話です。

 

 

前述の「れんしゅうちょうA-12」に取り組むことで、

数の順序や、大きさの感覚は、強烈に意識することになりますが、

 

「一の位」「十の位」「百の位」の理解に絡めて、数の大きさを理解するためには、

より、視覚的に理解をしやすいものがあります。

 

 

それが、

「硬貨(お金)」を使った学習です。

 

「256」という数であれば、

百円玉2枚(200円)」と

十円玉5枚(50円)」と

一円玉6枚(6円)」

を合わせた金額が、「256円」となることを確認すれば、

「百の位」「十の位」「一の位」の数字が意味するところは、

それぞれ「百円玉」「十円玉」「一円玉」の枚数であることを理解することができます。

 

このように「位(くらい)」の理解は、

硬貨を使った学習で、理解をしやすくなります。

 

 

また、反対に、

小銭を使って、その金額を数える機会があれば、

「一の位」「十の位」「百の位」というのも、

「256円だったら、百円玉は何枚あればいい?十円玉は?一円玉は?」と、お金の計算をすることを例に説明すれば、

すんなりと理解をすることができます。

 

 

私自身の幼少期の経験としては、

週末に、父が「小銭の整理をするよ」と言って、

小銭入れの中に入っている硬貨を「おこづかい」として渡してくれました。

その金額が「いくらか」を考えている中で、位(くらい)についての学習は自然と進んでいったので、

「一の位」「十の位」「百の位」の理解で困った、ということも、特段無かったように思います。

 

その経験をもとに、この単元の指導をしようとしたときに、

驚いたのが、

小学1年生で「小銭を使って(実際に)お金の計算をしたことがない」という子が、思いのほか多く、

「小銭の例え」がまったく通じなかったことでした。

 

確かに、

私の幼少期と現代では、また時代が違いますから、

子どもたちが、硬貨を手にしてお金を数える、という機会は、確実に減っているのかもしれません。

 

ある子などは、

「おこづかい」を電子マネーへのチャージでもらっている、ということですから、

驚くしかありません。

 

時代が時代なので、「おこづかいのキャッシュレス化」も、メリットもあるでしょうから、それ自体は「やむなし」と言ったところですが、

結果として、「数字に対する感覚」を養う機会が、ひとつ減っているのかもしれません。

 

「お金についての学習」については、別の議論になるので今回は置いておきますが、

少なくとも、「数の大きさの感覚」を理解するためにも、

小銭を使った金額の計算や、「両替え」といったやりとりをすることは、

たいへん有効な方法です。

 

 

ぜひ、ご家庭でも、実際のお金を使って、数の学習をおこなってみてください。

 

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藤田和彦