国語の文章題「記述式問題」上達の近道は、地道な試行錯誤の積み重ねから。
6月も、折り返しを迎えました。
梅雨どきではあるものの、
心なしか、過ごしやすい日々が続いているような気もします。
これから、夏も本格化し、暑くなっていくことでしょう。
梅雨の湿気にも、夏の暑さにも負けず、
日々を、前向きに過ごしてまいりましょう。
考えるだけでなく、未熟でも「実際に手を動かしてみる」
先日、
国語の文章問題について、個別指導をしておりました。
国語の文章問題の解き方のコツについては、
2020年のブログ
『国語の文章読解の真実。答えは必ずと言って良いほど〇〇〇〇にある。』
『国語の文章読解「選択問題」に回答する際に気をつけるポイント』
『国語の文章読解「記述式問題」で、まずは絶対に抑えたい「お作法」』
『国語の文章読解「記述式問題」の演習の機会を倍増させる方法』
なども、参考までにご覧ください。
文章読解の「記述式問題」の中でも、
特に、「抜き出し」や「文章中の言葉を使う」指示が無い、自由記述形式の問題は、
「どのように解答を書けば良いのか」が分からないで、戸惑ってしまう問題かもしれません。
問題集の「解答」を見ても、
どうやったら、解答と同じような記述ができるようになるか、皆目見当がつかないかもしれません。
正しい記述問題の書き方がわからないので、
「書けない」「書かない」まま、終わってしまうことがある、ということはないでしょうか。
国語の文章読解の「記述問題」に答えるのは、「お料理」をするのと似ています。
記述問題の解答は、
必要な「キーワード」や内容を、
指定された解答欄や文字数の枠の中に、もれなく盛り込んで書いていくこととなります。
そのためには、
文章の中の語句や表現を、
繋ぎ合わせるためのちょうど良い言葉に書き直して、
まとめていくことも必要です。
これは、
さまざまな食材を、適切に調理して、混ぜ合わせて作るお料理と似ているように思います。
記述問題の解答に必要な語句や内容は、
お料理でいう、お肉やお野菜や調味料にあたります。
記述問題の解答という「お料理」を作るためには、
課題文のスーパーマーケットから、必要な食材(=語句)を選び、
適切な分量を組み合わせて、調理をすることになります。
さて、その「お料理」の作り方がわからず、
「解答」を見てみるのですが、
解答欄に何も書いていない人が、「解答」だけを見たところで、そこから多くを学び取ることは難しいかもしれません。
お料理で例えてみましょう。
包丁やお鍋を一度も使ったことがない人が、美味しいカレーを食べたからといって、
カレーを作れるようには、ならないでしょう。
それと似たような感じです。
カレーを作るためには、
基本となる「包丁の使い方」を知ったり、
作り方が書かれた「レシピ」をみることが大切です。
そして、実際にカレーを作ってみる経験をすることで、
美味しいカレーを食べたときに、
「なるほど、にんじんは、このくらいに刻むんだな」といった、具体的な作り方に、意識が向くようになります。
そのうち、「隠し味には、この調味料が使われているかもしれないな。」とか、
「お肉をたくさん煮たら、こんなふうに柔らかくなるのかな。」といったことを考えたりすることができるようになるかもしれません。
そうした上で、
実際に、新しい調味料や、新しい食材を使ったカレーに挑戦してみる(実際に作ってみる)ことで、
徐々に、「美味しいカレー」へと近づいてくるのです。
最初のうちは、
お肉を焦がしてしまったり、
じゃがいもが硬いままだったりと、
「美味しいカレー」からはほど遠いものとなるかもしれません。
ですが、そこでカレー作りをやめていては、
あるいは、「よくわからないから」とカレー作りにチャレンジしなければ、
いっこうに「美味しいカレー」は作れるようにならないでしょう。
実際の文章問題の「解答」というのは、
いわば「星つきレストランのカレー」のようなものです。
国語を専門に指導をしていたり、問題作成をしていたりする、
大の大人が作っている「答案」な訳ですから、
それはもはや「プロのシェフの仕業」だと考えて間違いないでしょう。
ですから、記述問題の解答を見て、
「こんなふうに書けるようになるとは思えない。」
と、がくぜんとしてはいけません。
むしろ、同じように書けないのが当然です。
大切なのは、
「にんじんと、玉ねぎと、じゃがいもと、お肉を刻み、鍋に入れること。」だったり、
「作った料理を、ともあれお皿に盛り付ける」ことだったりします。
国語の文章読解としては、
書くべきそれぞれの要素に配点がされていたり、
書き終わりの、いわば「しめ」の部分が加点(あるいは減点)対象になっているからです。
ですから、
文章問題の記述問題は、
必要な要素が、選びきれていなかったとしても、
「まずは、とにかくかけるだけでも書いてみる」ことが大切です。
(言い換えれば、「部分点でいいから取りに行く」という感覚です。)
カレーを作らなくれはならない問題なのに、
出来上がったのは、「人参をお湯で茹でただけのもの」となるかもしれません。
最初は、それでもいいんです。
まずは、書けるだけ、書いてみましょう。
カレーと違って、食材を無題にすることもありません。
(消費しているのは、鉛筆の芯くらいです。鉛筆とて使ってもらえるのが本望でしょう。)
「三つ星レストランの絶品カレー」を目指す前に、
まずは、「お家でも食べられるカレー」を作ることを目指しましょう。
それが、記述問題の上達の近道です。
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